可愛い缶パッケージが有名なスチームクリーム
先日、2020年2月19日発売の【スチームクリーム クレンジングバーム】の新製品発表会へ行って参りました!
発売から13年、「たったひとつのクリームでシンプルなスキンケアを提供したい」という代表 アンドリュー氏の想いから始まったスチームクリーム。
1つのアイテムで顔から全身まで保湿できる不思議なクリームの秘密と、新製品クレンジングバームの特徴についてレポートしていこうと思います。
とても長くなってしまったので先に結論です。
<スチームクリーム>
✔スチーム製法だからこそのみずみずしいテクスチャー
✔クリームだけど水が多いO/W処方。エモリエント感は中程度
<スチームクリーム クレンジングバーム>
✔クレンジングバームは”擦らず落ちる”が魅力!
✔W洗顔不要で時短コスメ
✔乾燥肌の方は出来るだけ手早く済ませよう!
以上について、レポートしていきます!
Index
1.スチームクリームについて
〇スチームクリーム
保湿クリーム<全身用> 75g 1,848円(税込)
〇全成分: 水、カラスムギ穀粒エキス、オレンジ花水、アーモンド油、カカオ脂、グリセリン、ステアリン酸、TEA、ホホバ種子油、ラベンダー油、ビターオレンジ花油、カミツレ花油、ダマスクバラ花油、セテアリルアルコール、香料、エチルパラベン、プロピルパラベン、トコフェロール |
1-1.スチームクリームで全身保湿できる訳
〇顔用/全身用 クリームの違い
皆さんは顔用のクリームと身体用のクリーム、どのような違いがあると思いますか?
どちらも皮膚構造は同じですが、アイテムは別であることが多いですよね。
その違いの一つは“価格”です。
ボディ用は一回の使用量が多いためあまり高価なオイルが使えません…
ミネラルオイルやワセリン等の鉱物油は安価でありながら刺激性がとても低く、エモリエント効果も高いのでボディ用によく使用されています。
もう一つの違いは“テクスチャー”です。
ボディ用クリームは顔用よりも塗る範囲が広いため、伸びの良いテクスチャーが好まれます。
フェイスクリームは化粧水の後に使われることが多いため使用時の伸びが良くなりますが、ボディ用は単体で塗り心地・エモリエント感を叶えなくてはいけません。
スチームクリームは名前の由来でもあるスチーム製法により、驚くほど肌馴染みの良い独特のふんわりクリームを実現しました。
手に取ったときはふんわりしていて、みずみずしくて全身に気持ちよく伸びる。
それでいてしっとりとしたエモリエント感と柔らかい後肌感はフェイス用としても文句なしのテクスチャーです。
〇ハンドメイドのスチーム製法
スチーム製法とは、18世紀の電気の無い時代に使用されていた乳化方法。
高温のスチーム(蒸気)を用いることで乳化に使用する界面活性剤も少量で済む上にふんわりとしたみずみずしいテクスチャーに仕上がる点が特徴です。
イメージは”カプチーノ”。
ふわっふわの泡の秘密は、高温のスチームでミルクをかき混ぜることで牛乳中の”カゼイン”というタンパク質が天然の界面活性剤として泡沫生成しているのです。
今は使われていないこの製法作られているスチームクリームは、
今でも職人による手作りのため200kg単位での製造が限界。1日4,5回に分けて職人がつくっているだそうです。
このスチーム製法は欧州の修道院で使われていた方法らしく、文献はあまり残っていないそう。
それも欧州に縁の有る代表 アンドリュー氏の手がけるブランドだからこその製品なのかもしれません。
1-2.出会う楽しさ!デザイン缶の魅力
”スチームクリーム”と聞くと可愛いデザイン缶を思い出す方は多いのではないでしょうか。
ブランドは知らないけれど、缶は知っているという方もいるかもしれませんね。
実は、全てのデザインが限定品で、一期一会。デザイン缶コレクターもいるほどなのだそう。
発売から13年経った現在では延べ800万缶以上が販売され、そのデザイン数は1012種類!
ユーザーは新製品に慣れている一方で、化粧品は”使い続ける”ことで効果を発揮してくれます。
スチームクリームは「顔から身体まで保湿できる」コンセプトだからこそ製品もバリエーションはありませんが、
新製品に出会えずとも新デザインに出会える楽しさが魅力の一つになっているようです。
1-3.全成分から見たスチームクリーム
ユーザーの多くはプレゼントでもらったことがきっかけで、使用時の心地よさ・保湿感に魅力を感じてリピーターになる方が多いのだそう。
天然香料100%など、とにかく素材にこだわったというスチームクリーム。
「外見だけでなく中身のこだわりも知って欲しい」とアンドリュー氏は仰っていました。
そんなスチームクリームの特徴を、全成分表示を参考に見ていきましょう。
〇カラスムギ穀粒エキス
配合量は水が最も多く、二番目がカラスムギ穀粒エキス。
スチームクリームが謳う「オートミールで全身保湿」はこのカラスムギ穀粒エキスのことを指しています。
ローマ時代から民間療法にも使われていたというオートミールは、ビタミンE、タンパク質、アミノ酸を多く含んでおり、スチームクリームの全製品に配合されているそうです。
タンパク質はアレルゲンになり得るので精製段階で取り除かれていると思います💦
またビタミンEも精製方法によっては除かれることもあるので、あくまでもオートミール単体の話です。
cosmetic-infoを見るとカラスムギ穀粒エキスを扱っている原料はフィタミ オートという原料一つしかヒットせず、
これを使っているとすると水系の原料なので全成分の三番目までは水が主体の原料ということになりそうです。
〇アーモンド油
4番目記載のアーモンド油もスチームクリームのキー原料。
アーモンド油の脂肪酸組成はパルミチン酸 6%, オレイン酸 67%, リノール酸 24%。
90%をオレイン酸(C18:1)・リノール酸(C18:2)等の不飽和脂肪酸が占めています。
不飽和脂肪酸はテクスチャーがリッチになる傾向があります。
「アーモンド油はヒト皮脂と組成が近い」とお話がありましたが、
化粧品技術者会 用語集によるとヒト皮脂の組成はバラつきは大きいものの
パルミチン酸(C16:0)、パルミトレン酸(16:1)、オレイン酸(C18:1)が全脂肪酸中の約60%を占めるためアーモンド油とは組成が異なりそうですね。
配合量的に、肌の柔軟効果の決め手は油性成分代表はアーモンド油と言えそうです!
次記載のカカオ脂はエモリエント感の手助けになっているのかもしれません^^
〇界面活性剤極少の水リッチなO/W処方
メインの基剤を見る限り、非常に水リッチなクリームであることがわかりました!
クリームというより乳液に近い水分量…!水中に少量のオイルが溶け込んだO/W処方です。
ところで、水と油は仲が悪いため、乳化状態を安定させるためには界面活性剤が必要です。
ところが全成分を見てみても、界面活性剤らしき成分は見当たりません….と思いきや、ステアリン酸とTEAが入っていました!
これらの成分は単体では界面活性剤にはなりませんが、二つ合わせるとステアリン酸TEAという塩になり、乳化剤の機能を持ちます。
とはいえ、やはり量はとても少なそうです。
✔乳液なみの水リッチさでクリーム
✔極少の界面活性剤量
この二つを叶えるのは、やはり独特のスチーム製法に秘密がありそうです。
ここ二日間ほどスチームクリームだけでスキンケアをしていましたが、冬の乾燥空気に負けず、一日中つっぱらずに過ごすことができましたよ♪
2.新製品・スチームクリーム クレンジングバーム
さて、やっと新製品のクレンジングバームです!(^^;
〇スチームクリーム クレンジングバーム
クレンジング 70g 2,800円(税抜)
〇全成分: アーモンド油、トリイソステアリン酸PEG-20グリセリル、ラウリン酸メチルヘプチル、ブドウ種子油、スクワラン、ポリエチレン、マイクロクリスタリンワックス、ラベンダー油、カミツレ花油、ビターオレンジ花油、香料、ダマスクバラ花油、カラスムギ穀粒油、トコフェロール |
2020年2月19日(水)発売
スチームクリーム公式オンラインストア、スチームクリーム常設ショップ、全国百貨店の催事及び一部のバラエティショップで購入可能です。
2-1.”負担=摩擦”を考えたクレンジング
キャッチフレーズは「スキンケアの基本『うるおす』ことを考え続けたら、正しく『おとす』にたどりつきました。」
「肌をしっかり保湿することが大切」と信じ続けているスチームクリームだからこそ、肌への負担を一番に考えたクレンジングが誕生したのだそう。
発表会のかおり的解釈によるとクレンジング時の”擦る”ストレスを極力減らしたクレンジングです。
”バーム”はペースト状の油を指しており、スパチュラですくって使う仕様。
特徴は”3回変わるテクスチャー”だそう。
- バームをメイクに馴染ませて伸ばす。(粘性のあるテクスチャー)
- メイクを浮かせる。(オイル状に変化)
- すすぎ落とす(瞬時に乳化。ミルク状に)
主成分が贅沢にアーモンド油を使っており、もともとが液状油。
量は多くありませんがポリエチレンやマイクロクリスタリンワックスなどの固形・半固形油を使用することによりバーム状にしたのでしょうか。
伸ばし始めると体温の助けもあり、すぐ液状になります。
乳化を助けるのはトリイソステアリン酸PEG-20グリセリルという皮膚刺激性の殆ど無いノニオン系界面活性剤。
量も多そうなので乳化がスムーズなのも納得。W洗顔も不要です。
メイクを浮き上がらせる時・すすぎ落とす時のスムーズさが”肌負担を考えた”結果なのだと言えそうです。
2-2.天然由来成分”86%”
今回、発表会でとても感動したご説明がありました。
「天然ということだけにこだわっていない。長い化粧品の歴史の中で使われてきた安全性の高い成分であれば合成成分も使用する」
スチームクリームは天然由来成分へのこだわりを訴求しているブランドです。
立場上、多くのブランドは合成成分を否定するか、特に何も言わないことが多くなってしまいます。
有る部分ではしょうが無いことだと思うこともありましたが、
このようにブランド側がメディアやインフルエンサーに対して正しい情報を伝えることは、大変意義が有るとだと思います。
天然成分”86%”は大きな意味のある数字だなあと感じました。
2-3.”サスティナブル”, ”防腐剤フリー”
もう一つ、大きなキーワードは”サスティナブル”。
近年の化粧品業界では欠かせない訴求内容になってきました。
スチームクリーム クレンジングバームでは
✔ワインの製造過程で本来廃棄されてしまうブドウ種子から得られるグレープシード
✔サトウキビ由来で得られるシュガースクワラン
これら二つの原料を”サスティナブル原料”として使用しています。
シュガースクワランがサスティナブル原料となった背景は、もともとスクワランの由来となっていたオリーブの畑を作るために、森林伐採問題が懸念されたことにあります。
シュガースクワランはサトウキビから抽出した糖を発酵することで得られるスクワラン。バイオ技術の賜物です。
サメ由来でなくオリーブ由来でもなく、シュガースクワランを使うことで環境への取組みを訴求することができるのです。
もう一つのキーワードは”防腐剤フリー”
菌は水中で繁殖するため、オイルのみの化粧品では防腐剤フリーを謳いやすいですね。
2-4.スチームクリーム クレンジングバームを使ってみて
バーム剤型のクレンジング剤は、主成分がオイルのためメイクと馴染みやすく、クレンジングオイル同様高い洗浄力が期待できます。
実際に、手の甲にリキッドファンデ・リップ・マスカラをつけてみまして…
バームを付けまして…
優しく撫でると、すぐにとろっとした液状に!
リップもぐんぐん落ちました👍マスカラが少し心配かな…
水をかけるとすぐに乳化して
意外ですが、摩擦なしでマスカラもちゃんと取れました!
ラベンダー、カモミール、ネロリ、ローズの天然精油100%で、とてもリラックスできる香り✨
一日の終わりに最高のリラックスタイムです^^
W洗顔不要ですし、オイルでメイクを浮かせるタイプなので、皮脂汚れが気になる男性にもお勧めです。
このクレンジングバームは、コンセプト通り、擦らずに落とせるのが一番の魅力です!
一方で、オイルはメイクだけでなく皮脂もよく溶かすので、乾燥肌の方は出来るだけ素早くクレンジングすることをお勧めします。
3.最後に
今回は、スチームクリーム & 新製品のクレンジングバームについてのご紹介でした。
ブランドコンセプトや全成分を見ながら、製品の評価をどのようにしているかの参考になればと思います。
最後に、新製品発表会では楽しいおもてなしもありましたので、ご報告です♪
”素材のチカラ”に着目したスチームクリームだからこそ、素材を生かしたカフェコーナー♪
香り良くて美味しいドリンクでした♪
そして、世界に一つだけのオリジナル缶が作れるコーナーも^0^
不器用な私ですが、お花のチカラを借りてとっても可愛く作れました💕
今回ご招待してくださった高橋果内子さんときゃぴきゃぴはしゃいでしまいました✨
クレンジングも保湿もワンアイテムのシンプルケアを叶えるスチームクリーム。
時短したい日のために置いておきたい一品です。