【徹底解説】美容業界で話題の新規シワ改善有効成分「ライスパワー®No.11+(プラス)」とは?

2023年6月、美容業界で大きな話題となった「新規シワ改善有効成分」。
その名も「ライスパワー®No.11+」

2017年に初のシワ改善化粧品が誕生して以来、伸長し続けてきたシワ改善市場に新たな主役が登場しました!
ライスパワーファンの私も興奮気味で早速Twitterで拡散!

するとなんと、有り難いことにライスパワーの生みの親である勇心酒造さんから直接お話を頂くことができました!

改めて、ライスパワーすごい!!(^○^)

私の中で留めておくにはあまりにも勿体ないので、記事にまとめさせて頂きました。

  • シワ改善化粧品が沢山ありすぎて、何を使っていいかわからない方
  • エイジングケア化粧品をお探しの方
  • ライスパワーNo.11+をもっと知りたい方
  • マニアック情報を知りたい化粧品オタク様

などなど、幅広くご覧いただけますと嬉しいです!

1.激戦のシワ改善市場の新星「ライスパワーNo.11+」

後ほど詳しくまとめますが、シワ改善有効成分として認められている成分は、現在5つあります。

シワ改善有効成分リスト(2023年現在)
  • 2016年 POLA 「ニールワン」
  • 2017年 資生堂 「純粋レチノール」
  • 2018年 コーセー「ナイアシンアミド」
  • 2023年 日本メナード「dl-α-トコフェリルリン酸ナトリウムM(VEP-M)」
  • 2023年 勇心酒造「ライスパワーNo.11+」

この中で、ナイアシンアミドは2007年から美白有効成分として使用実績があり、一般化粧品の有用成分としても採用されてきた成分。

コーセーさんが商品展開を始めた翌年の2019年からは花王傘下のカネボウやP&G、
その翌年には御木本製薬やマツモトキヨシなどが、
続々とナイアシンアミドを有効成分としたシワ改善化粧品市場に参画してきました。

私も途中まではシワ改善化粧品をすべてリストアップしていたのですが、
最近はもう多すぎて把握しきれていません😂笑
セザンヌさんのアイクリームなんて1,000円以下で購入できてしまうほど、裾野は拡がるばかりです。

美容オタク層じゃなくても気軽に手に取られるようになった「シワ改善化粧品」
市場の認知を完全に獲得した中で登場したのが「ライスパワーNo.11+」です!

しかも、シワ改善に加えて従来のライスパワーNo.11と同様「皮膚水分保持能の改善」効果も取得しています!

私の注目ポイントはずばり

  • 「基底膜ケア」訴求が可能な唯一性
  • ひとつの成分で攻めと守りのケア
  • 複合成分だからこそできる包括的アプローチ
  • W改善効果
  • 安全性と安定性

の4点です!
詳しくは以下に述べて参りますね(^^)

2.「ライスパワーNo.11+」ってどんな成分?

2-1.そもそもライスパワー®エキスとは?

「ライスパワー®エキス」とは、香川の酒造メーカー 勇心酒造さん独自「日本型バイオ」という醸造発酵技術によって生み出されたお米由来のエキスです。

詳細は勇心酒造さんのHPに詳しく記載されているのでそちらを見てください!
”お米”という一つの素材から、実に沢山の有用性を見出されています。

画像引用:勇心酒造さんHP

 

中でも、No.11とNo.6は医薬部外品有効成分になっており、

  • ライスパワーNo.11: 皮膚水分保持能の改善、及び頭皮水分保持能の改善
  • ライスパワーNo.6:皮脂分泌の抑制

と、唯一無二の有効成分効能効果となっています(2023年8月現在)。

勇心さんの研究開発力の高さと、ライスパワーの可能性の広さが伺えますね!

2-2.「ライスパワーNo.11+」の作用機序

PRタイムスに投稿されたリリースによると、ライスパワーNo.11+の「皮膚水分保持能の改善」と「シワ改善」効果には、4つのアプローチがあるそうです。

 基底膜ケア:基底膜コラーゲンの増加

表皮と真皮の間には、約0.1μm(0.0001mm)ほどの厚さしかないと言われる「基底膜」が存在します。

表皮と真皮間の物質の透過調整や、表皮基底細胞分裂時の足場となったり、真皮最上層のVII型コラーゲンが吊り鐘のように結合して構造を形成していたりと、
健全な皮膚のために非常に重要な役割を果たしていることがわかっています!

ところが、この基底膜は紫外線や乾燥などの外的影響によって破壊されてしまうことがわかっています。

ライスパワーNo.11+は、基底膜を構成する主成分であるコラーゲンの量を増やして基底膜の分解を抑制、シワ改善に寄与するそうです!
基底膜へのアプローチを謳える有効成分は、かおり調べだとライスパワーNo.11+のみです!

② 表皮の健全化:ダメージへの防御力向上

紫外線や乾燥、生活の乱れなど、何らかの形でバリア機能が乱れると、

  1. 細胞内に活性酸素が発生
  2. 炎症を引き起こす「炎症性サイトカイン(IL-1α等)」が誘導

という2つの事象が置きます。
1と2は鶏と卵のような関係で、炎症によって活性酸素が発生することも、活性酸素によって炎症が誘導されることもあります。

そしてこれらの事象が信号となって、真皮コラーゲン分解酵素MMP(マトリックスメタロプロテアーゼ)が発生すると、シワの原因になってしまいます💦

表皮のトラブルが真皮にまで影響すると考えると恐ろしいですが、
逆に言えば、表皮ケアをすれば真皮まで守れるとも言うことができますし、
真皮成分を増やすケアをしたとしても、表皮を守らなければ根本的にエイジングケアはできないとも言えます。
(だから、化粧品の本質は表皮ケア、もっというと角層ケアなのです)

そこで、ライスパワーNo.11+
なんと、コラーゲンを分解するMMP-2,MMP-3の活性抑制をすることでダメージへの防御力を向上してくれます!

 

③表皮へのダイレクトアプローチ:セラミド、ヒアルロン酸、NMFの増加

肌といえば、バリア機能がとにもかくにも重要な訳ですが、現在の皮膚科学ではバリア機能に大きく貢献する組織は大きく2つあると言われています。

1つは本日のお話には出ない「タイトジャンクション」。顆粒層の二層目、上方に存在する細胞同士の接着装置です。
2つ目は、皮膚の最外層である「角層」。中でも、NMF(天然保湿因子)と細胞間脂質をいかに生み出すことができるかが重要と考えられています。

ここで大切なことは、NMFや細胞間脂質を与えることよりも、自ら生み出せる肌を作るということです。
化粧品の本来の役割は、保湿によって角層を健全に保つことで、ダメージから肌を守り、肌の生まれ変わりを健やかに保つといもの。

ライスパワーNo.11+は、有効成分の効能によって

  • NMFの元となるフィラグリン発現量を高める
  • 細胞間脂質の約50%を占めるセラミドの産生量を増加させる

効果が認められているのだそうです…!!

「セラミド産生量の増加」はライスパワーNo.11でも認められていた効果ですが、
そこにNMFに関わるフィラグリン発現量UPまで認められたというのは脱帽です….!!

加えて表皮ヒアルロン酸増加というレチノールの効果まで兼ね備えてしまっています(^^;

単一成分ではなく、複合成分が配合されている発酵物だからこそホリスティックなシワ改善効果と言えるのではないでしょうか?

④真皮へのダイレクトアプローチ:真皮コラーゲンの増加

もうお腹いっぱいになりそうなほど沢山の効果をご紹介しましたが、
なんとライスパワーNo.11+は真皮にまで効果を発揮するそうです!

コラーゲン分解を抑制するだけでなく、なんと線維芽細胞に働きかけることでコラーゲンの産生量も増加させるのだとか。

これまで、ライスパワーNo.11が基底膜に働きかけるところまでは認められていたので浸透性が高いことは認識していたのですが、
基底膜を通過して真皮にまで有効性が認められているのが驚きです。

3.「ライスパワーNo.11+」シワ改善効果エビデンス

勇心さんのリリースによると、プラセボ製剤と比較して「最大シワ平均深さ」「シワ総体積」「シワ目視スコア」について試験データが公開されています。

  • 最大シワ平均深さ
  • シワ総体積
  • シワ目視スコア

いづれの試験条件も8週間塗布によるものとなっており、
資生堂さんの純粋レチノールも8週間での改善効果が認められているため、シワ改善効果を期待するには少なくとも約2ヶ月の連用期間が必要と言えそうです。

4.ライスパワーNo.11+のかおり的注目ポイント

4-1.ひとつの成分で攻めと守りのケア

このように、ライスパワーNo.11+は表皮・基底膜・真皮と3つの箇所にダイレクトアプローチをすることでシワ改善効果を発揮します。

これって本当にすごいことで、浸透性が高すぎると表皮での効果が発揮されないし、
逆に表皮で留まらせようと思うと真皮まで効果が届かないなど、
成分の浸透スピードをコントロールすることは大変重要で、難しいこととよく聞きます。

これまでのシワ改善有効成分の効果メカニズムを考えても、表皮か真皮、いずれかにアプローチするものばかり。
3箇所同時アプローチという事実はそれだけでも大変興味深い効果と言えます。

4-2.W改善効果

ところで、「改善」という言葉が薬用化粧品で初めて使われたのはいつかご存知でしょうか?

正解は、2001年ライスパワーNo.11が「水分保持機能改善」効果のある新規有効成分として認められた時です。
その次に「改善」効果が認められたのが、2016年のニールワンの「シワ改善」。

現在、薬用化粧品で「改善」を使える効果はこの2つしか認められていません。

ライスパワーNo.11+は、唯一「W改善効果」を認められている成分
化粧品の歴史を振り返ってみても、とても感動的な出来事です!(笑)

4-3.安全性と安定性

一般論としては、効果と安全性は表裏の関係。効果の高いものは副作用が出やすいものです。

ところが、ライスパワーネットのQ&Aによると

ライスパワーエキスは、皮膚刺激性試験において蒸留水と同等以上の安全性が確認されております。ただし、すべての人に安全とは限りません。まずパッチテストを行ってください。肌に合わない場合はご使用を中止してください。

なお、敏感肌とは「皮膚水分保持能(バリア機能)が低下した皮膚」を指します。ライスパワーNo.11は、皮膚水分保持能改善効果が認められた有効成分ですので、敏感肌の方にも改善の効果をご実感いただいております。

さらっとすごいことが書いてあるんです。
もちろん、肌質は千差万別なので合う合わないはあるにせよ、効果×安全性を謳える数少ない成分のひとつなのではないかと思います!

その理由については私もよくわからないところで、「米の不思議」「バイオ発酵技術の不思議」としか言いようがありません(^^;)

 

また、安定性についてもそこそこあるのでは?と考えております。
純粋レチノールは非常に酸化されやすいため、資生堂さんは処方技術×容器設計の両面に気を遣ってやっと安定性を実現させています。
ポーラのニールワンについても、油に溶けない、かつ水ですぐに分解されてしまう性質から処方設計に苦労されたというのは有名な話です。

※リンクルショットの開発秘話についてはこちらの記事をご覧ください。
シワ改善化粧品『リンクルショット メディカルセラム』開発ストーリーと効果メカニズムについて

ライスパワーNo.11やライスパワーNo.11+配合化粧品の容器を見ても、超特別容器!という感じはせず、ジャータイプのアイテムもあるくらいなので
気を使わずに使えるくらい安定性も高いものと推測しております。

 

以上、ライスパワーNo.11+がどのような成分か、どんなところがすごいのか、お伝えすることができたでしょうか?

とっても興味深い成分なので、乾燥×エイジングケアをされたい方はライスパワーNo.11+を使ってみてくださいね😊
今後のアイテムラインナップもとっても楽しみです!