『毛髪のダメージ要因』と『ヘアケアの基本6ヵ条』!~高級トリートメントをする前に~

「髪は女の命です。」という言葉があるくらい、女性にとって髪の美しさは大きな魅力の一つですよね。

本記事では毛髪のダメージ要因から、毛髪を美しく保つためのヘアケア6ヵ条を制定しました!

1.毛髪のダメージ要因

美髪を目指すポイントは、どれだけ毛髪をダメージから守ってあげられるか?です。

私は以前、肌にしても毛髪にしても、ダメージは「化粧品で補修すれば問題ない」と考えていました。
ところが、それは大きな勘違いでした。

毛髪も肌も基本的に”代謝物”であって、悪い言い方をすると使い捨て
身体機能的には「ダメージを受けたら新しいものを」という前提で作られているため、
肌がダメージを受ければターンオーバーを促進して新しい細胞を作り出そうとするし、
毛根にダメージを受ければ、髪の成長をストップして次の健康な髪を作り出す準備をします。
(毛髪自体には神経がないので、ダメージ毛は残る)

つまり、簡単に補修できるようにはできていないのです。
肌表層の角質層も毛髪も、核を持たない細胞群であるため自己修復能が備わっていません
どんな高級トリートメントで修復したっぽく見せることはできても、「ダメージから守る」に勝るケア方法はないのです。

そこで、普段のお手入れをの中で、毛髪のダメージ要因をピックアップしてみました!

  1. シャンプーによる摩擦、脱脂、pH
  2. ブラッシングによる摩擦
  3. ドライヤーやコテによる熱(タンパク質変性)
  4. 水濡れによるケラチン間水素結合切断
  5. 紫外線
  6. パーマ・カラーなどの化学的処理(主にアルカリ剤)
[/list]

毛髪って、様々なところでダメージを受けているんですね(; ;)

特にシャンプーやトリートメントはCM等々の印象からヘアケアをしているかのように感じますが、
実は毛髪の損傷要因の一つです。

…ダメージを受けないことが大切とはいえ、
頭皮は人間の中で最も皮脂分泌量が多い部位なので、洗浄が必要ですからシャンプーは毎日しましょうね(^^;)

同様に、
・熱風で髪を乾かさない
・紫外線防御のために帽子
・パーマ・カラーは絶対しない!
・水に濡らさない(?!)
・ブラッシングしない
などと言っても、なんだか現実味がないですよね^^;

なぜか、昔も現代も、オシャレは毛髪のダメージ方向に向かうものが多いので、
毛髪のケアとヘアダメージのバランスを考えながら、上手に付き合っていくことが大切です。

パーマ・カラーをしていても大丈夫!
もちろん、”やりすぎ”はよくないですけど、
上のダメージ要因に基づいた以下の日常のヘアケア6か条を、取り入れられる範囲で取り入れてみてください^^

2.『ヘアケアの基本6ヵ条』

1. 毛髪が濡れた状態で擦ったり引っ張ったりしない。

毛髪はケラチンという硬いタンパク質が主成分
髪の毛を形作るためのいくつかの結合の中で、水素結合というものがあります。
水素結合はとても弱い相互作用で、水に濡れるだけで切れてしまうという特性があります。
この状態で擦ったり引っ張ったりなどの物理的な刺激を与えると、簡単にダメージを受けてしまうのです。

髪が濡れた状態でのブラッシングはもちろん厳禁ですし、シャンプー時も毛髪を擦らないよう、泡で撫でる程度にしておきましょう。
シャンプーの主目的は頭皮を洗浄することです。

2.毛髪を濡れっぱなしにしない

上記の理由から、毛髪は濡れた状態でいるとダメージを受けやすくなっています。
お風呂上がりは出来るだけ速やかに髪を乾かしてしまいましょう。
乾燥すれば、また水素結合は復活します^^

さらに、髪を早く乾かすことによって

  • 菌の増殖による臭いやかゆみがない
  • 頭皮が冷えすぎない(薄毛の要因を減らせる)

といったメリットもあります。

3.ドライヤーはできれば60℃以下で

タンパク質は”熱に弱い”という特徴があるため、ケラチンも例外なく熱ダメージを受けやすいです。
濡れた状態と乾いた状態で異なりますが、
濡れた状態(湿度100%)の毛髪は60℃程度から熱変性してしまうため、
ドライヤーで髪を乾かす際は10cm以上離して使うのがオススメです。

4.コテの使用は150℃以下で素早く

ケラチンは150℃前後からシスチンが減少し始め、180℃αーケラチン → βーケラチンへと熱変性します。

コテを使用する際は、150℃以下の温度で素早くスタイリングしましょう!

5.UVカット剤を使用する

お肌のUVケアは割と気にする方が多いですが、ヘアケアまで気を遣っている方はそう多くはありません。
UVを照射した毛髪は結合形態の一つであるS−S結合の減少が認められており、
これはUVによる毛髪の光変性を示しています。
お肌へに塗る日焼け止めを髪につけるのも抵抗感があると思うので(^^;
スプレータイプのものなどでサンカットしてあげましょう!

6.パーマ・カラー後は酸性シャンプーでアルカリ剤を除去

パーマ・カラーをした後に最も最優先にすべきはトリートメントではなく、アルカリ剤の除去です。

パーマやカラーをした後、「美容院の匂い」を感じたことはありませんか?
最近は薬剤がとても優秀になってきて匂いも抑えているものが多いですが、あの匂いは髪に残留したアルカリ性薬剤が髪の外へ出てきたために発生している、必要悪の匂いです。

アルカリ性薬剤が髪に残留しているとダメージが進行してしまいます!

パーマ・カラーの後のスペシャルケアは高級トリートメントよりも、
少し値ははりますが洗浄力の穏やかな酸性シャンプーで贅沢をしてあげましょう。

全成分は基本的には配合量順に表示してあるため、
水の次に記載されている界面活性剤がアミノ酸系であったり、カルボン酸系、タウリン系であるものがオススメです。

「高いシャンプーは経済的に続かない💦」という方は、
パーマ・カラーの後用に一本ご用意しておくと髪を美しく保つことができます^^

またサロンさんによってはヘマチンスプレーなどでアルカリ剤を失活してくれるお店もあります✨
自宅用にもヘマチンシャンプー等を一本置いておいていいかもしれませんね^^

以上、長くなってしまいましたが、
上記のアプローチを、メカニズムからしっかり理解すると
少し状況が変わったとしてもご自身で判断して対応することができます!

今回の記事は対策編でしたが、ダメージ要因をしっかり見極めるためには毛髪構造の理解が必須です!
是非こちらの記事もご参照ください✨

髪の基礎知識 |毛髪構造から視るヘアダメージの原因とは?

 

毛髪の知識を深めて、美しい髪をキープしましょう✨

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