昨日はMAQUIA×メルヴィータのセミナーへ参加してきました!
↑MAQUIA公式ブロガーのこまひろ☆さん、麗子さん、Shioriさんです💕かわいい^^💕
とっても楽しく、勉強になる内容だったのですが、マキアブログへ掲載するには難しすぎたり、私の意見が強く出る内容になってしまったので当blogにてご紹介させて頂きたいと思います✨
Melvita (メルヴィータ)はフランス発のオーガニックコスメブランド。
原料は100%植物由来を謳っており、オーガニック認証を初期に取得したブランドの一つなのだそうです。
なんと、洗顔後すぐの導入美容液としてオイルの使用を提唱したのはメルヴィータが初なのだとか!
『人と環境に優しい化粧品ブランド』の先駆けとして、日本を含めグローバルに愛されるコスメブランドの一つです。
Index
1.オーガニック認証コスメとは?
ところで、オーガニック認証コスメと他のコスメの違いは何でしょうか?
実は、「ナチュラルコスメ」や「オーガニックコスメ」というカテゴリーには特に定義がなく、メーカーが希望すれば標榜できてしまうのが実態です。
ところが、「オーガニック認証コスメ」はそういう訳にはいきません。
「オーガニック認証コスメ」を名乗るためには「オーガニックコスメ認証団体」が定める条件をクリアしなければいけません。
すべての認証団体に共通する概念は
「人類と環境を守ること、消費者へ安心を届けること」
なのだそうです。
具体的な条件を簡易的にまとめると、下記のようになります。
- ✔️オーガニック成分を使用している
- ✔️人体と環境に影響が疑われる物質の概念を制限
(使用不可成分:シリコーン、パラベン、合成着色料、合成香料、フェノキシエタノール、鉱物油、グリコールなど) - ✔️原料の生成過程、製品の製造過程での環境への影響がチェックされている
- ✔️条件を満たしていることをわかりやすく消費者に伝えるために、認証マークを提示している
認証を取得することができたコスメは商品の外箱や本体にラベルを表示することができるようになります。
上のオーガニックの条件については、色々と思うところがあるので「7.オーガニックコスメについて、誤解してほしくないこと」にて後述したいと思います。
2.メルヴィータがものづくりで大切にしていること
さて、メルヴィータが大切にしている価値観は以下の4つがあるそうです。
- 1.オーガニック
- 2.効果を発揮する
- 3.化粧品として心地よい
- 4.毎日続けられる経済性
ここで、「3.化粧品として心地よい」について、何故このような価値観がわざわざ掲げられているのでしょうか。
理由は、先に述べたようにオーガニック認証を受けるためには、使用できる化粧品成分が限られてしまうからです。
例えば、本当に多くの化粧品に保湿剤として使用されているBGは石油由来のため、オーガニック認証コスメには使用することができません。
BGは水、グリセリンに次いで化粧品によく使われる成分ランキングベスト3に入るほど安全性はお墨付きであり、保湿剤でありながらもベタつきが抑えられており使いやすい成分なのですが、ダメなものはダメなのです。
少量で使用感をぐんと良くするシリコーンオイルももちろんNGです。
少量でも使用感を向上させたり、実績が多く安定性の高い成分も制限された中で、多くの化粧品と同等の使用感を叶えることはとても難しいことなのです。
そのような中、メルヴィータは下記のような「挑戦」を掲げています。
「オーガニック認証コスメを作るための挑戦」
化学合成成分をできるだけ使用せずに、天然成分や植物由来成分で化粧品としての効果と使用感を叶える
セミナーでは、この挑戦の答えを教えてくれるようなクイズが出題されました!
どちらがオーガニック認証コスメでしょう?クイズです。
blogだとAが白っぽくてBがやや黄色い程度の情報しかお伝えできないのですが…
答えは「A」でした。
私は「B」と答えました(^^;)笑
「オーガニックでも良いテクスチャーは作れる!」というメッセージをしかと受け取ることができました。
どちらが使用感が好きですかクイズ(?)でもダイレクトに伝わったかもしれませんね(^^)
3.オーガニック認証エッセンシャルオイルは60倍!?
化粧品を使うとき、「香り」にうっとりしたことはありませんか?
とある入浴剤メーカーが無香料の入浴剤を販売したところ全く売れなかったという逸話もあるほど、化粧品において「香り」というのは重要な要素の一つです。
もちろん、オーガニック認証コスメが使用することができる香り成分には制限があります。
セミナーでは、香り当てクイズもご用意してくださいました!
嗅ぎ分けたのは以下の3種類の香り。
- A.人工香料で再現したローズの香り
- B.天然のローズを溶剤抽出した香り(ローズアブソリュート)
- C.天然ローズの香り(ローズオットー)
このクイズはなんとか正解することができましε-(´∀`*)
A.「人工香料」
人工香料…とはあまり言わず一般的には「合成香料」と言われることが多いですが、こちらがオーガニックでは無いことは想像つきやすいですよね。
甘みの強い、芳香剤のような香りがしました。
B.「ローズアブソリュート」
こちらは溶媒抽出と書いてありましたが、正確には「溶媒抽出の一種」で、特にエタノール抽出する方法を「アブソリュート」といいます。
ちなみにヘキサン抽出物を「コンクリート」と言います。抽出で使用される溶媒は他にもエーテルやベンゼンなど揮発性物質が使われることもあります。
オーガニック認証でも、天然由来であればエタノールOKのはずなのですがエッセンシャルオイルとしては使えないのですねぇ。
ちなみに、アブソリュートは熱をかけないため香りが熱で壊れにくく、この3つの中では最も澄んだローズの良い香りがしました(^^)
C.「ローズオットー」
こちらはいわゆる「水蒸気蒸留法」
原料になる植物を蒸溜釜に入れて、水蒸気の熱によって気化させた香料成分を冷却して取り出す方法です。
冷却後の液体は油層と水層の2層に分かれるのですが、
油層が「エッセンシャルオイル」。水層は「ローズウォーター」としてそれぞれ化粧品に使用されます。
正直、少し青くさい癖のある香りが致しました(^^;)
ところが、メルヴィータで製品化されるときはもっと洗練された香りに精製されるそうです!
こちらは、すーーーーーっと深呼吸したくなるようないーい香りでした❤️
ちなみに、各エッセンシャルオイルの原料価格ですが….
・人工香料:100円/ml
・ローズアブソリュート:1500円/ml
・ローズオットー:6000円/ml
なのだそうです……😱
あの青くさいローズオットーが人工香料のろ、、、、60倍!!!!
超衝撃の価格差でした汗
オーガニック認証コスメは取得するだけでも結構お金がかかるのに(オーガニック認証団体も利潤が無ければ成長できないので汗)
原料もそんなに高価なのですね💦💦それは高くなるのも納得です(^^;)
4.ローズ香るアルガンオイルが登場!
さて、メルヴィータが使用する洗練されたローズの香りが使用されているのが、11/6に発売となったクリスマス限定の
メルヴィータ ビオオイル アルガンオイル ローズ /50mL 3,700円(税抜)です!
※数量限定発売だそう☆
アルガンオイルは化粧品表示名称では「アルガニアスピノサ核油」という表示がされますが、その名の通りアルガンの実を割って取り出した「核」から抽出されたオイルです。
メルヴィータのアルガンの森はモロッコにあるのですが、この「核」はアルガンの実が採れるモロッコの女性たちがひとつひとつ手作業で割って取り出しているのだそう。
100%自然由来成分のオーガニック認証オイルのため、環境に配慮した熱をかけない工程である「コールドプレス製法」で作られています。
しかも1番搾りのみを使用しており、50mlのアルガンオイル1本に約200個分のアルガンの実が詰まっているのだそうです…!贅沢!
5.アルガンオイルの特徴とオーガニックコスメのいいところ
このように、コールドプレス製法などで精製されていないアルガンオイルは黄色っぽい色になります。
透明なアルガンオイルがあれば、それは精製されたものです。
ところで、「精製」と聞くと良いイメージがありますか?それとも悪いイメージでしょうか?
通常、化粧品で精製するのは不純物を取り除くため。純度が高い方が、アレルゲンや刺激物が取り除かれるため安全性が高いケースが多いです。
しかしながら、私はアルガンオイルについては未精製が良いと考えています。
その理由はアルガンオイルの特徴にあります。
様々な美容オイルの違いは、当然ですがオイルの種類にあります。
オイルの種類が異なると変わってくるのは、油脂の脂肪酸組成です。
例えば、オリーブオイルにオレイン酸が豊富に含まれることはよく知られています。
アルガンオイルはというと、オレイン酸も多いのですが同じくらいリノール酸も多く含まれています。
リノール酸というのは、難しい話ですが二重結合を2個持つ脂肪酸です。オレイン酸は二重結合が1個です。
この二重結合が多い脂肪酸はメリットとデメリットがあります。
メリットとしては、経口摂取した際に生理活性が高いということ。二重結合部分は反応しやすいので、体内で良い反応をしてくれるようです。
もう一つはテクスチャーがリッチになること。オリーブオイルよりもアルガンオイルの方がコクのあるテクスチャーになります。
デメリットとしては、酸化されやすいということ。
先に「二重結合部分は反応しやすい」と述べましたが、体内では良い働きをしてくれても、肌の上で酸化されてしまうと肌にとっては刺激のある成分になってしまうのです。
このデメリットを払拭してくれるのが「抗酸化物質」です。
アルガンオイルも自分が酸化されやすいことがわかっているので、自らビタミンE(トコフェロール)を作り出すことによって酸化から実を守っています。
アルガンオイルはトコフェロールを多く含むオイルとしても知られているのです。
ところが、残念ながらこのトコフェロールは精製されると取り除かれてしまい、非常に酸化しやすくなってしまいます。
オーガニック認証で使用されるアルガンオイルは精製されないため、トコフェロールを多く含んだまま製品化することができるのです。
アルガンオイルのような二重結合の多いオイルこそ、オーガニック認証の価値が高いのではないでしょうか。
6.ビオオイル アルガンオイル ローズの効果実感
植物油脂に限らず、オイルは肌を柔軟にしてくれる効果があります。
二重結合が多いオイルがより肌に良いかというと、実際まだわからないことが多いようでそのリッチなテクスチャーを楽しむことに価値があるのかもしれません。
一方、経口摂取による効果は様々な研究報告があるようです。
実際、メルヴィータのアルガンオイルを使ってみたのですが使ってすぐに肌がふっくらして、本当に気持ちがいいです(^^)
すっと浸透するので、後のスキンケアの伸びも馴染みも良くなります。
お顔に使えば、ローズのいーい香りがたまらないです。夜のリラックスタイムに最適!
クレンジング前にアルガンオイルを馴染ませてからいつも通りクレンジングすると、油分が落とされすぎずに洗顔後ももっちりとしたお肌でいられますよ♪
勿体ない使い方ですが、「オーガニック認証コスメは早く使い切った方がいいから、贅沢に使ってまた買いに来てください!」と言って頂いたのでよしとします笑
長くなりましたが、オーガニックコスメの概要やメルヴィータ、及びメルヴィータ ビオオイル アルガンオイル ローズの魅力について、ご説明させて頂きました。
ここからは、セミナーを通して疑問があったり、鵜呑みにはできないところを少しお話していこうかと思います。
またさらに長くなってしまうので、ご興味のある方はお付き合いください(^^)
7.オーガニックコスメについて、誤解してほしくないこと。
7-1.オーガニック成分とは
化粧品でいう「オーガニック成分」とは、有機栽培(オーガニック栽培)で作られた植物が由来の成分であり、例えば石油由来を含む化学合成肥料を使用していない土壌で育てられた植物などを指します。
ところで、「オーガニック」とは「有機の」という意味。石油も有機物なので、実は不思議なネーミングです。
石油は地球を掘って採取することができる天然由来の有限資源なので、そういう意味では石油由来不使用は環境を守ることに繋がるかもしれませんね。
化粧品製造の上で環境について考慮するのは、オーガニック認証の特権ではなく多くの企業が取り組んでいることです。或いは、取り組むべきことなのかもしれません。
ですから、「環境問題」について啓蒙を続けること・リーダーシップを取ることを積極的にしていることが素晴らしいのではないかと思います。
ちなみに「有機」の反対語は「無機」。鉄や金などの金属や、塩・二酸化炭素も無機物の仲間です。
オーガニックコスメには酸化鉄や炭酸コスメなんかを配合された製品もあるので、成分や安全性へのこだわりよりも、「価値観」や「哲学」のこだわりに着目する方が、正しいオーガニックの捉え方なのではないでしょうか。
理由は、次の通りです。
7-2.オーガニック認証コスメで制限される成分は悪いもの?
1.オーガニックコスメとは?で述べたメルヴィータさんが上げた「オーガニック認証コスメの条件」の中で、
「人体と環境に影響が疑われる物質の概念を制限(使用不可成分:シリコーン、パラベン、合成着色料、合成香料、フェノキシエタノール、鉱物油、グリコールなど)」といものがありました。
私は、この「人体や環境に影響がある成分」にも疑問を持たずにはいられませんでした。
例えば、シリコーンは非常に反応性が低く、医療用として人体に埋め込んで使用することもあるくらい安全性の高い物質ですし、
鉱物油の一つであるミネラルオイルは「ベビーオイル」として、赤ちゃんにも使用することができるくらい肌に優しいオイルの一つです。ワセリンも鉱物油由来ですが、医療用として荒れた肌に処方されることもあるくらいです。
化粧品で用いることが出来る合成着色料は、医療用にも使うことが出来るほど安全性が確認された限られた物しか使うことができません。
他にも色々気になるところはあるのですが、特に多くの化粧品で使用されている「パラベン」について、詳しく述べていきたいと思います。
ちなみに、パラベンは防腐剤としては歴史が長く、化粧品技術者の中では少量で防腐効果が高い上に、安全性の高い成分として広く知られているものです。
7-3.パラベンフリーの歴史
現在販売されている化粧品には、「パラベンフリー」を標榜したものが多くあります。
先に述べたとおり、パラベンは防腐効果・安全性においてとても優れた成分です。
では何故、これほどまでにパラベンフリーの動きが広まってしまったのでしょうか。
パラベンフリーについてのお話をすると、2000年に環境ホルモン作用が疑われたことから始まります。
2004年にはパラベンの環境ホルモンへの影響は否定されましたが、メディアによるパラベンに対するネガティブな情報発信により、欧州を中心に未だ悪影響が懸念されています。
また、2002年に乳ガン組織からパラベンが微量検出されたことによりパラベンNGが再燃しましたが、これも2005年に乳ガンとパラベンは無関係であることが報告されています。
同時期に、メチルパラベン・エチルパラベンは化粧品に使用可能と発表されましたが、プロピル・ブチル・イソブチルパラベンは「データ不十分」であったため、
「データ不十分 = 安全とは言えない ≒ 危険」という発想からパラベンフリーの動きに繋がります。
その後、2011年に欧州SCCSにより濃度制限はあるもののメチル・エチル・プロピル・ブチルパラベンは使用可能との意見が出ましたが聞き入れられず、欧州の新規処方ではパラベンフリーは基本となっているようです。
(CITE JAPAN 2019 にてソー・ジャパン(株)による技術発表会の内容を参考にしています)
7-4.化粧品の価値観について
本記事を書くに当たって、オーガニックコスメに関する情報をインターネットで調べていると科学的とは言えない、誤解を招く情報がかなり多く見つかりました。
枚挙に暇がないのでここでは取り上げませんが、誤った情報のために化粧品の選択肢を狭めてしまうのは、心と肌が本当に美しくなるのかどうか疑問に思うところです。
では、私がアンチオーガニックかというと決してそうではありません。
メルヴィータの星野さんが仰っていた素晴らしい言葉に、このようなものがありました。
「オレンジジュース一つにしても、40%果汁に酸化防止剤を入れた物、濃縮還元した果汁100%のもの、またはコールドプレス製法で作った物などがあります。私たちは、どれが悪いと言いたいのではありません。どれも美味しいオレンジジュース!色々な方法で提供することができる中で、オーガニックコスメとしてそのうちのひとつの方法で製品を届けている、ということです。」
この言葉に尽きるのではないかと思います。
化粧品は、沢山の人の沢山のニーズに答えるために、本当に多くの種類のアイテムが販売されています。
その中で、自分の肌や価値観に合った商品を選ぶことができるのは自分だけ。
そして、より正しい情報を持っている人が、より適切なコスメを選ぶことができるのです。
私の書く記事が、あなたの化粧品選びをもっと楽しく、あなたの幸せにしてくれることを心から願っています。