「私、そんなこと言ってません。」HITOYURAI+30のパンフレットについて

先日、第9回 化粧品開発展 (COSME Tech 2019)の日。
とても悲しい出来事がありました。

事件発覚の日

このパンフレットを見てください。

27歳・女性は紛れもなくです。

ですが、私、こんなこと言ってないし、肌の写真も提供してません。
(薬機法に引っかかるような写真なら尚更)

1.ことの経緯

化粧品開発展初日、化粧品業界の友人から「HITOYURAI+30で見たよー」と連絡。

何のことかと思いきや、私の顔写真がパンフレットに載っていたとのこと。

2017年、私はエターナルビューティ社HITOYURAI+30の製品のモニターレポートをしたことがあります
その際、顔や商品の写真を提供し、メーカーによる二次利用を承諾しています。

そのため、「あー、私の写真が使われたんだ。」くらいにしか思いませんでした。

そして、私が化粧品開発展へ行った日、エターナルビューティ社のブースへ行き、パンフを見てみると….

私の顔からの吹き出しには、こんなことが呟かれています。

『なんでも新しいものが好きなので「ヒト神経幹細胞培養液で赤ちゃん肌??」っと興味津々と同じくらい半信半疑でしたが施術が終わった時の感動はすごい!白くなったしモチモチ♪翌朝もお化粧前にたった2滴の使用で日中暖房の効いているオフィス内でもつっぱらずに快適に過ごせました♪』

施術って何のことですか?
むしろ新しいもの好きじゃありません。好きなものをずっと使いたい。
肌の拡大画像も提供していない。
オフィス女子風のコメントだけれども私は現地現物現認主義のエンジニア。

しかもBefore/After写真の掲載は薬機法で原則禁止だ!

化粧品広告では、薬機法によって化粧品使用前後を比較するのBefore/Afterの写真・イラストは、原則として禁止されています。
化粧品は薬機法で「人体に対する作用が緩和なもの」と定義されているので、消費者に誤解を与えるような効能効果を保証する表現を禁止しているためです。

 

「科学的根拠に基づいた正しい美容情報の普及に貢献したい」

しつこいくらいにいつも公言しているのに、化粧品業界の方々がたくさん集まる化粧品開発展で、意図していない発言と共に、パンフレットがばらまかれました。

とても悲しく、悔しく、遺憾の想いでした。

 

2.メーカーへ要望書提出

この写真はたまたま私だったけれども、
たまたま見つけてくださった方が教えてくれたからいいけども、
「こんな虚言パンフが世の中にどれくらいあるのだろう?」と思うと、
本当に憤りしか感じませんでした。

後日、エターナルビューティ社へ下記のような要望書を提出致しました。

株式会社エターナルビューティ
代表取締役社長 大石 入耶 様

パンフレット配布の中止と回収努力に関する要望書

HITOYURAI パンフレット最終頁にて、私の顔写真を掲載し、撮影していない肌写真
(Before/After)の併載と、発言していないコメントの記載『なんでも新しいものが好きなの
で「ヒト神経幹細胞培養液で赤ちゃん肌??」っと興味津々と同じくらい半信半疑でしたが
施術が終わった時の感動はすごい!白くなったしモチモチ♪翌朝もお化粧前にたった 2 滴
の使用で日中暖房の効いているオフィス内でもつっぱらずに快適に過ごせました♪』が有
ります。
施術経験もありませんし、肌写真の近接撮影および提供もしておりません。
また私は科学的に正しい美容知識の普及活動をしている者であり、薬機法に呈色する恐
れのある肌写真の掲載と虚偽の発言により、詐欺行為に加担させたれていることに精神的
苦痛を感じています。
要望に応じない場合、然るべき措置を取ります。

次の事項について要望いたします。


1 HITOYURAI+30 パンフレット配布中止
2 HITOYURAI+30 パンフレット回収努力
3 HITOYURAI+30 パンフレット虚偽記載についての謝罪の意を示すこと。

以上

正直、かなり頭に来ていたのでかなり強気な発言です。

 

3.エターナルビューティ社の対応

要望書を提出した日、すぐにお詫びの文章と、下記のような報告書が返信されました。

パンフレットに関する報告書

平素は格別のご高配を賜り、厚くお礼申し上げます。
この度はパンフレットの記載不備に関しまして、写真データの相違が発生いたしました。御社にご迷惑をおか けしたことに深く、お詫び申し上げます。詳細につきまして以下にご報告申し上げます。

敬具

■ 今回起きた事象
①パンフレット内の「かおり」様の写真及び記載文言に関しまして、 写真データの相違がございました。
②また別途、記載内容に薬機法に呈色する恐れのある肌写真が掲載されておりました。

■ 原因
①当社がパンフレット作成の際に「かおり」様ではない方の写真を掲載する予定が、 指示間違いにより「かおり」様の写真が掲載されておりました。
②肌写真については弊社の認識の甘さがある可能性があります。

■ 今後の対応
1.既存のパンフレット配布の中止
2 すでに配布しているパンフレットの回収努力.
3.「かおり」様の写真位置に掲載予定だった方の写真へ差し替え
4.肌写真掲載に対する社内議論、また外部機関での相談の上、問題があれば写真の削除

十分注意致す所存でございますので、何卒ご了承くださいますようお願い申し上げます。
この度はかおり様に精神的苦痛およびお手数をおかけし、ご迷惑をおかけし申し訳ございませんでした・。
重ね重ね深くお詫び申し上げます。

以上

※名前部分はフルネームでの記載でしたが、ここでは伏せさせて頂きます。

  • 虚空のコメントは、別人の写真との差し違え
  • 肌写真の掲載は確かに良くないかもしれないから見直し
  • 迷惑をかけたことについての謝意

このような内容です。

この返信は、即日頂きました。
それまで、怒り一方の記事を書き留めていたので、公開せずに済み、良かったと思っています。

 

4.今後について

正直、報告書の内容を信じるならば、私の「虚偽の発言」や「詐欺行為」の言及は言い過ぎです。

実際、意図があったか本当に誤りであったかは、判断することはできません。

しかし、化粧品業界の多くの方々の手にあのパンフが渡ったことは事実です。
知っている方からしたら、「正しい知識を広めたいなんて大それたこと言っているのに、こういう発言するんだ」と思った方もいるかもしれません。
『認識の甘さ』では、私にとっては片付かない問題です。

とはいえ、しっかりご返信頂いたので、あとは信じるしかありません。

悲観的になってもヒステリックになっても、誰も幸せにならないので。

100%真っ白な経歴なんてあるとは思いません。

今後の動向を見守るのみです。

 

一つ、今後の活動について1か月後に経過報告書の提出を要求しています。

 

(追記)

私の上段・下段の写真も雰囲気が似ていたので、過去のHITOYURAI+30リペアプラスのレポートを調べました。

・上段の方は、
「そばかすもすこーし薄くなったような気がする」のみの言及に留まっており、
「ほくろの色の変化」についてはもちろん訴求していませんでした。

・下段の方は
「シミはレーザーでしか薄くする方法がないと思っていた」や、
「シミが本当に薄くなった」といった訴求をしていませんでした

写真の差し違えは、本当なのでしょうか?
正直、疑わしいと思っています。

消費者の皆さんには、「ほくろが薄くなった」とか、「シミが薄くなった」とか、
化粧品の効果効能を逸脱している表記があったら、「怪しい!」と思って選択しないようにして欲しいです。

(追記終)

 

ここまで詳細に記載することが適切かどうかもわかりませんが、今回の件について、
・私がコメントをしたと誤解をされている方がいたら、ご理解願いたいこと
・悪意はなかったとしても、こういったことが起こり得るから、業界内の情報でも目を光らせる必要があること
を伝えたく、本記事を書くに至りました。

 

情報をご提供頂いた方、すぐさまご相談に乗ってくださった方に、とても救われました。
本当にありがとうございました。

 

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