近赤外線の肌への効果・影響は?化粧品で赤外線ケア!コスパ良しのビオレUV アスリズムが新登場!

「近赤外線がコラーゲンを産生!」というお話を聞いたことはありませんか。
一方で、近年は近赤外線はしわ・たるみの要因になるとも言われており、近赤外線の影響について関心が高まっています。

この真逆の現象は何故起こってしまうのでしょうか。

先日、日本化粧品検定協会主催の花王 近赤外線セミナーへ参加して参りましたので、ビオレUV アスリズムシリーズの製品情報と共に、”近赤外線”の正体肌への効果についてまとめていきたいと思います!
(MAQUIAブロガーの美和子ちゃんと一緒でした♥)

 

1.アスリズムって?

アスリティック(athletic) + イズム (ism)を組み合わせた造語 アスリズム
「快適な運動を、自分らしく」といった意味合いがあるそうです。

昨年登場した2商品については、紫外線防止指数がSPF50+ PA++++と超強力であるにも関わらず、

  • ・使用感が良い
  • ・ウォータープルーフ
  • ・石鹸で落とせる
  • ・擦れに強い

などなど、特に使用感の良さでかなり話題になりました。

私自身、名前の「アスリズム」が「アスリート」を想起して「スポーツ選手でも使えるくらい効果が高いのに石けんで落とせるんだ!」と驚いた覚えがあります。
容器も赤くて強そうだし…笑

ビオレUV アスリズム スキンプロテクトミルク (写真左) 65ml 1,500円(税抜)

全成分:
シクロペンタシロキサン、酸化亜鉛、エタノール、水、メトキシケイヒ酸エチルヘキシル、(メタクリル酸ラウリル/メタクリル酸Na)クロスポリマー、ジメチコン、水添ポリイソブテン、パルミチン酸イソプロピル、タルク、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル、酸化チタン、アルキル(C30-45)ジメチルシリルポリプロピルシルセスキオキサン、ポリメチルシルセスキオキサン、ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン、BG、PEG-12ジメチコン、トリエトキシカプリリルシラン、PEG-3ジメチコン、水酸化Al、ステアリン酸、メチコン、BHT、ローヤルゼリーエキス、ヒアルロン酸Na、フェノキシエタノール、香料

ビオレUV アスリズム スキンプロテクトエッセンス(写真右) 70g 1,500円(税抜)

全成分:
水、エタノール、メトキシケイヒ酸エチルヘキシル、エチルヘキシルトリアゾン、パルミチン酸イソプロピル、(メタクリル酸ラウリル/メタクリル酸Na)クロスポリマー、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル、水添ポリイソブテン、アクリレーツコポリマーNa、ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン、パルミチン酸デキストリン、BG、(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10-30))クロスポリマー、安息香酸アルキル(C12-15)、グリセリン、プロパンジオール、水酸化K、ベヘン酸グリセリル、ヒドロキシエチルセルロース、(ビニルジメチコン/メチコンシルセスキオキサン)クロスポリマー、プルラン、セタノール、ジステアリン酸ソルビタン、ステアロイルグルタミン酸、アルギニン、EDTA-2Na、BHT、ローヤルゼリーエキス、ヒアルロン酸Na、フェノキシエタノール、香料

 

そんなアスリズムシリーズですが、この春も新作が登場します!

2020年2月8日発売 ビオレUV アスリズム スキンプロテクトスプレー 90g 2,000円

全成分:
LPG、エタノール、メトキシケイヒ酸エチルヘキシル、ジメチコン、安息香酸アルキル(C12-15)、パルミチン酸デキストリン、エチルヘキシルトリアゾン、(ビニルジメチコン/メチコンシルセスキオキサン)クロスポリマー、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル、パルミチン酸イソプロピル、トリメチルシロキシケイ酸、ポリシリコーン-9、ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン、スクワラン、カミツレ花エキス

2020年3月7日発売 ビオレUV アスリズム サンプロテクトミルク 60ml 2,000円(税抜)

全成分:
ジメチコン、酸化チタン、エタノール、水、メトキシケイヒ酸エチルヘキシル、水添ポリイソブテン、パルミチン酸イソプロピル、(メタクリル酸ラウリル/メタクリル酸Na)クロスポリマー、酸化亜鉛、安息香酸アルキル(C12-15)、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、PEG-3ジメチコン、水酸化Al、ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン、グリセリン、アルキル(C30-45)メチコン、DPG、オレフィン(C30-45)、(アクリレーツ/ジメチコン)コポリマー、メチコン、ポリシリコーン-9、4-t-ブチルシクロヘキサノール、トリポリヒドロキシステアリン酸ジペンタリスリチル、シリカ、ポリヒドロキシステアリン酸、酸化スズ、酸化鉄、乳酸メンチル、メントール、タルク、BHT、フェノキシエタノール、香料

先日参加した日本化粧品検定協会主催 花王赤外線セミナーで、発売当日&発売前の商品を頂くことが出来ました✨


一つはなんと、近赤外線もカットできるアイテムです!
セミナーで聞いたこと以上に、独自の学びや調査の情報も入れ込んで参りますので、セミナーを受けた方も復習+αでご覧ください✨

 

2.うっかり日焼けの原因は?日焼け止めの弱点を克服したアスリズム

そんなアスリズムシリーズの共通技術は、紫外線防御剤内包カプセル開発耐久アウタースキン処方です!

一言で言うと、水・汗・擦れに強く、均一に膜を作って”いつの間にか焼け”を防ぐ処方。
「確かな効果を実感できる」にフォーカスしたアイテムなのだそうです!

なぜこのような商品が生まれたのでしょうか?

花王が実施したアンケートによると、「日焼け止めを塗っているのに日焼けしたことがある」と回答した女性は日本では93%。しかも世界中で同様の傾向があったそう。
アウタースキンラボ 花王
花王 アウタースキンラボHPより引用

ここには書かれていませんが、「しっかり塗った」という意識の方にアンケートを取ったそうです。
個人的にはいつの間にか焼けをしたことがないのですが、よくあるんですかね👀

ドラッグストアに行くとSPF50+ PA++++表記の日焼け止めがずらり。この数値が日本で表示できる紫外線防止指数のMAXです。
それでも日焼けをしてしまう…この要因について、アスリズムでは二つのアプローチがなされています!

 2-1.スキマリスクを防ぐ「紫外線防御剤内包カプセル」

“いつの間にか焼け”の理由の一つは、ミクロに見るとすき間があるから。

日焼け止めを均一に塗っているつもりでも、UV顕微鏡という特殊な顕微鏡で見ると皮溝に紫外線防止剤が塗られておらず、「スキマ焼け」が発生していることがわかります。

花王 スキマリスク アスリズム

花王リリースより引用。改変

この原因としては、日焼け止めの多くは汗・水に強いウォータープルーフ性であり、紫外線防御剤が油溶性であるということです。

現在、販売されている日焼け止めの多くは使用感の良いジェル状、或いはO/W型のミルクタイプです。
そのため水層部分には紫外線防御剤が存在できず、隙間が発生。この隙間から日焼けをしてしまっている可能性が示唆されたのです。

花王従来品による肌の被覆状態(イメージ図)
花王リリースより引用

そこで、油にも水にも馴染みやすい「両親媒性」を持つベヘン酸グリセリル、ジステアリン酸ソルビタンで紫外線防止剤をカプセル化
クロンレベルの隙間まで均一に塗布でき、塗りムラを防ぐ性能を高めることができるのだそうです✨


開発目標とした日やけ止め処方の肌の被覆状態(イメージ図)
花王リリースより引用

カプセルの大きさはサブミクロンレベル(1mmの1万分の1)。肌に入らず、ぽろっと落ちない大きさなのだそうです。


独自製法により得られた油溶性紫外線防御剤を内包したカプセルの透過電子顕微鏡像
花王リリースより引用

しかも、このカプセルは花王の製造工場で独自に作られているもの…まさに独自技術です。
その名も「ミクロディフェンス処方」!!!かっこいいですね!アスリズム全てに共通する技術です。
「いつの間にか焼け」を防ぐ新発想です!

 

 2-2.汗・擦れに強い「タフブーストTech」処方

日本気象協会が提唱する気温や湿度による過ごしづらさを表した「ジメ暑指数」によると、7月・8月においては日本は世界トップになることも…

ジメ暑指数 日本気象協会

「ジメ暑指数」(日本気象協会の発表資料より引用)

とっても過ごしづらい環境で過ごしているのですね💦
このような高温多湿環境(40℃、湿度75%)を花王さんは「過酷な環境」と表現しています。

さて、夏はそんな過酷な環境に晒されている私たちですので、よく汗をかきよく拭きます。

ウォータープルーフ処方の場合、汗をかいても落ちないのですが、拭いてしまうと日焼け止めの残存量が50%に減ってしまうのだそうです。

花王 アウタースキンラボより引用

これでは十分にUVカット効果が得られません!

そこで「アウタースキン発想」のもと、皮膚上に擦れに強いUVブロック膜を作る処方に。この技術の詳細については探すことができませんでした💦
アクリレーツコポリマーNa, ヒドロキシエチルセルロース等は被膜形成剤だけど、これだけだとなんとも(^^;)
擦れへの耐久性をどのように出すのか、気になるところです!

 

これら二つの技術から、「使用感が良い」「本当に焼けない!」そんな声が多数聞かれるそうです^^
私も5月にホノルルでフルマラソン走る予定あるので、アスリズムを持っていこうと思います!!
(販売がダメなんですよね💦持ってくのはいいんですよね💦現地の意向を尊重して海には入らないようにします!)

 

3.アスリズムシリーズに近赤外線防御アイテムが新登場!

さて、抜かりなく紫外線カットが出来るのは喜ばしいことですが、日差しって熱いですよね。

事実、太陽光を浴びると不快に感じることとして、約70%の人が「肌がじりじりすること」と回答したのだそう。(2019年6月 20代~50代男女1,549人 WEB調査 花王調べ)
またその「じりじり感」が「日焼けしている」という不安を感じさせてしまうことも。

そこで、「まるで塗る日陰」として登場したのが、2020年3月7日に新製品となるビオレ UV アスリズム サンバーンプロテクトミルクです。

ビオレ UV アスリズムサン プロテクトミルク

 3-1.日差しによる「じりじり感」のメカニズム

太陽光による不快なじりじり感の原因は、ずばり「近赤外線」

近赤外線とは、太陽光の中で最も波長の長い赤外線の中でも、波長が長い領域(800~2500nm)の光を指します。

この近赤外線水を振動させ皮膚温を上昇させる性質があります。
適度な皮膚温の上昇は暖かさを供給してくれるのですが、42℃を超えると「じりじり感」を感じることがわかったのだそうです。

なんと、たった5分で6.5℃も上昇するのだとか。
体温が1℃上がっただけでも具合が悪くなるのに、皮膚は急な温度変化によく耐えていますね!

「サンケア」は紫外線ケアだけじゃない。
お子さんの送り迎えや散歩、観戦など、太陽から逃れられない様々な場面で快適に過ごしてほしい。
そんな想いから近赤外線カット技術の開発が始まったのだそうです。

 3-2.近赤外線の影響とカットの効果

実際、近赤外線防御剤を配合した製剤では近赤外線による皮膚温の上昇が抑制され、

人工太陽光照射時の肌表面温度変化
花王リリースより引用

暑さやじりじり感も感じにくいという結果に。

熱さ、およびじりじり感のVAS法による主観評価
花王リリースより引用

日差しを浴びていても不快感を感じない。まさに「塗る日陰」ですね!

 

また、近赤外線には皮膚の下にある筋肉まで到達するという特徴があり、シワ・たるみの要因の一つと考えられています。

「光老化」というと紫外線にフォーカスされますが、2010年くらいに「肌にハリ・弾力をもたらすとされてきた赤外線が実は肌老化に関わっていた」としてかなり話題になりました。

紫外線のUVB(中波長)は、表皮の炎症を起こし、炎症物質サイトカインを産生してメラノサイトの活性化を促し、シミを作ります。UVAは、UVBよりも少し波長が長く、皮膚の真皮内まで入って、コラーゲンや弾性繊維のエラスチンの産生を阻害することで、シワの原因になります。近赤外線はUVA、UVBよりも波長が長く、肌のさらに深いレベルまで到達すること、また、“肌のたるみ”の原因となることがわかってきました。たるみという現象は、紫外線では到達しない筋膜から筋肉のレベルで起きるもの。そこに作用する太陽光線は、近赤外線であろうと考えられるようになってきたのです。

花王 アウタースキンラボより引用

個人的には、紫外線と比較するとかなりエネルギーが小さいのにそこまで影響するのかは疑問ですが、じわじわと老化に関わってくることは確かなのだそうです。

ちなみに、近赤外線がハリ・弾力をもたらすメカニズムは近赤外線により真皮の中で軽微な火傷を起こし、自己修復作用を誘発させてコラーゲン線維やエラスチン線維の産生を促すのだそうですが、
医療行為なのでエステや一般での取り扱いはもちろんNGですし、光量や時間を誤れば皮膚老化の元になってしまいますので気を付けたいですね。

 

 3-3.近赤外線防御の成分とメカニズム

さて、そんな近赤外線カットはどのように実現しているのでしょうか。

実は、近赤外線防止剤に使用されているのは酸化チタン
酸化チタンって通常は散乱剤として紫外線防御剤に使用される成分ですよね。
波長が短い紫外線を防御する成分で、どのように波長の長い赤外線を防御するのでしょうか。

この答えは、「光の干渉原理」の応用です。

本セミナーでは詳細はお話されませんでしたが、花王の過去の報告から下記の原理で間違いないと思います。

光の干渉原理から、薄膜状酸化チタンの膜厚をコントロールすることで赤外線のみ選択的にカットするというものです。
光の干渉原理

この通り、近赤外線防止剤は、全成分表示では「酸化チタン」と表記されてしまうため紫外線防御剤との見分けがつきません。

そのため、近赤外線を防御したい!と思ったら探してほしいのが赤外線防止指数です。

 

 3-4.近赤外線 遮断率スコア「SNIP(スニップ)」

紫外線防御指数は、A波についてはPAが、B波についてはSPFが化粧品業界の統一基準として定められていますが、
2020年2月現在では、近赤外線についての統一基準は存在しません。

このアスリズムサン プロテクトミルクにも表記はないのですが、評価としては近赤外線研究会が提唱する【SNIP(スニップ:Score for NIR Protection)】という近赤外線遮断率のスコアを採用しているそうです。

SNIPは4グレードで評価され、Ⅱ以上で効果有りとされています。

SNIP:近赤外線遮断率
Ⅰ:25%未満
Ⅱ:25~49%
Ⅲ:50~74%
Ⅳ:75%以上

サン プロテクトミルクはなんとグレードⅢだそう!
ちなみにグレードⅣはガラスレベルなので、Ⅲはかなり遮断率が高いのだそうです。

まだあまり知られていない(ので情報も出てこない💦)ですが、今後メーカーによっては採用するところも増えてくかもしれませんね!

 

4.最後に

アスリズムについて、かなりまるっっっとご紹介させて頂きました!
セミナーで聞いた内容に、これまでの学びを加えて解説をしましたので、なかなか濃い内容になったのではないかと思います。

私の場合、「~成分が肌に良い!」だけだと満足できないのですが、こうやって研究背景や技術を聴いたり調べたりすると、わくわくしてきますよね^^

試行錯誤して作られた商品を、ワクワクして使うなんて最高だなぁって思います。
私は今回のように、メーカーの想いをユーザーに伝え、ユーザーが正しく楽しくコスメを使えるように、美容業界をよりHAPPYにする橋渡しになればいいなあと思っています!

いつも学びの機会をくださる日本化粧品検定協会様には本当に感謝です✨
そして個人的に大好きな花王さんのセミナー、次回も期待しています!

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(1)第4回 近赤外線研究会 記録集